大切な家族の一員であるペットを安心・信頼・サポートできる「アニマルチェッカー」で健康のうちからの、健康検診。

50代から始める犬との生活
“わん”ダフルライフ
 

犬と共生する喜びと覚悟

 今や「ペット=愛玩動物」という考えはすたれて、犬や猫たちのことを「伴侶動物=(コンパニオンアニマル)」などと表現するようになりました。
50代の方々が幼少のころに抱いていたワンちゃん、ネコちゃんのイメージは様変わりしているのです。
以前は、ペットはよそからもらってきたり拾ってきたりしたものが多かったことでしょう。しかし今では、血統書付きで買う(15万〜30万円くらい)のが普通です。
えさも昔は残飯に味噌汁でもかけたものでしたが、今では輸入もののドッグフードだったり、ビタミン類やカルシウム等が添加されていたり(サプリメント)、オヤツにビーフジャーキーなどが添えられるのがごく当たり前になりました。
昔の犬小屋は庭先きなど外に置かれ、犬は蚊に悩まされたり寒さに震えてうずくまっていたものでした。番犬の役割もあったので見知らぬ人が近づけばほえたりかみついたりすることも許されていました。でも、これらはすべてもう過去のものになりつつあるのです。

 

犬は素晴らしき人生の友

 「犬との共生」はたくさんのメリットがあります。仕事をリタイアしたり子供たちが独立していく喪失感や、何かと健康上の不安が増えていく段階で、寄り添ってくれる犬は寂寥感を癒してくれるかけがえのない存在になるでしょう。
「牛にひかれて善光寺参り」といわれたように、犬と一緒に散歩に出ることは飼い主自身にも良い運動になります。また、犬を連れていると声を掛けられることが多くなり、公園などに行くと見知らぬ同士が犬を通じて友達になり仲間も増えることでしょう。名前を知らないうちに、「あの犬の飼い主の方だわ」といった風にお付き合いの輪が広がるものです。家に独りでいるときは話し相手にもなります。人間と違って黙って言うことを聞いてくれ、口答えもしません。もちろん他人に告げ口したりもしません。こんな素晴らしい話し相手がいるでしょうか? それが「ウチの子」とさえいわれる現在の犬の姿なのです。

 

犬を飼うには犠牲がつきもの

 しかし何ごとも良いことばかりではありません。犬を飼うということは予想以上に手間が掛かります。食費やトイレシートなどの消費材、医療費も掛かります。ちょっとした外出や旅行の際も、犬や猫を同伴できる店やレストラン、ホテルなどが増えてきてはいるものの、まだまだ「動物お断り」のところが多いので行動を制限されたりするでしょう。
また、室内で飼う場合が多くなり、どうしても臭気や放尿、毛やフケ、ノミやダニ等の外寄生虫などによって不衛生になりがちです。特に、猫の毛で皮膚炎を起こす人など家族に犬や猫に対するアレルギーを持つ人がいたらなおさら問題です。防臭剤、消臭剤、マイナスイオン消臭器なども数多く市販されてはいますが、犬や猫の嗅気が完全に消えるというものではありません。衛生上、気をつけなければならないは「人獣共通伝染病(ズーノーシス)」です。この伝染を避けるためには、口づけや口移しで食べ物を与えないことです。

 

放っておいたら死んでしまう

 もう一つの問題は動物の習性です。幼犬の時期は家具や床を爪や歯でかじったり、引っかいたりすることがよくあります。途方に暮れるほど家中が荒れてしまうことだってあるでしょう。貴重な家具とか、ピアノの脚とかが傷物になるなんてことも覚悟しなければなりません。ヤンチャな仔犬たちも1〜2才になればかなり落着きますし、高齢になると1日中寝そべっていることもありますから、大変な状況が10数年も継続するというわけではありませんが、犬と家の中で共生するということは家の中が傷む覚悟が必要です。
一方で、犬はかみつくもの、猫は引っかくものと公認(?)されていた時代とは違い、かみつくのも引っかくのもほえることさえもご法度の世の中になってきましたから、しつけ教室や訓練教習所で調教して貰う必要があります。万が一、他人様にかみついたりしたら、損害賠償なんてことにもなりかねません。しつけをちゃんとしていないと飼い主にも威嚇する可能性だってあるのです。犬は群れの動物ですから飼い主をボスと認識させておかなければいけません。飼い主にきばをむく場合は訓練士などに矯正してもらいましょう。また、高齢者の飼い主が犬に引っ張られて階段を踏みはずしたり転んだりするケースも多くあります。飼い主の指示を犬がよく理解するよう訓練する必要があります。
まず、購入時におとなしい犬種を選ぶのが無難でしょう。
犬や猫が長生きするからといってもやはり15年程度ですので、人間との成長速度に違いがあることをしっかりと認めてやること、人間と同じ物を食べさせてはいけないこと(食べると中毒になる食べ物もあります)など基本的なことも知っておく必要があります。
人間は放っておいても生きていきますが、野生ではない犬や猫は飼い主が放っておいたら死んでしまいます。何よりも、彼らの健康や生活面、そして生死を支えるのは飼い主の責任であるということを充分理解しておかなければなりません。

現在のような、高齢化、核家族化が進む社会背景の中で、ひとり暮らしや夫婦2人などの高齢者世帯が「新しい家族を」と、ペットと暮らすことを望むケースが増えています。ですが、実際は、将来の飼い主の「健康面」や「体力面」の心配などから、ペットを家族に迎えることを躊躇するほうが多いことも事実です。「はたして自分は最期まで元気に犬の面倒がみられるのか・・」「自分に何かあったときにペットの引き取り手はどうなるのか」という不安は当然のことでしょう。そのような不安な状況の中で、さまざまな事情が生じて飼育が困難になってしまう悲しいケースも多くあります。
ペットたちは、日々の生活・日常に新しい潤いを与えくれます。孤独を癒してもくれます。特に現代ではその効果に注目が集まっています。
ある老人ホームでも、『アニマルセラピー』として、しつけ・訓練をきちんとしてあるワンちゃんたちが、毎月1回、ホームを訪問したりもしています。動物との触れ合いは、入居しているお年寄りの方々にとって笑顔あふれる時間となっています。また、身体が思うように動かなかった方が、犬に触れたい為に手をのばしたり、一緒に散歩がしたい為に歩行訓練を始めたり、新しい何かに取り組みたいという意欲を自然にわかすパワーにもなります。何といっても、新しい家族と人生を共にすることは本当に素晴らしいことなのです。

 

今回お話を伺った
アニマルヘルス研究所所長
牧田登之博士















 

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