現在、犬の内15%がアトピー疾患で、内9%が顕著なアレルギーを発症していると言われています。適切な対処をしなければアレルギー症状の犬は高い割合で他の複合疾病を引き起こします。早期発見及び処置は、ペットと飼い主双方の負担を軽減します。
アレルギーの兆候について
残念ながら、アレルギーによる特定の兆候はありません。したがって、その原因を探す為にかかりつけの動物病院に頼るのが一番です。アレルギー分析を行うには、ペットの詳細な病歴、完全な身体検査やいくつかの予備的臨床試験を必要とします。
あなたのペットの病歴および身体検査によりアレルギーがありそうであると判断される場合、動物病院は原因となるアレルゲンを識別するためにアレルギー検査を提案し、実施します。
ペットのアレルギーの最も一般的な兆候は、体を引っ掻いたり、顔をなでたり、噛んだりすることです。アレルギーの症状はお尻の骨盤のまわりや、体側、足の裏、顔の目の周り、口や耳のまわりに良くでます。犬においてはアレルギーが執拗な皮膚病の原因である場合が多いと言えます。ただし、しっかきの症状が全てアレルギーによると決め付けることが出来ないのも事実です,甲状腺疾病や、ノミや白癬のような伝染病の症状のときも同じような兆候をあらわすからです。
■アレルギーの防御方法はあるの?
特定のアレルゲンに応じて特異的IgEを生産する傾向が遺伝されることから、アレルギーを防ぐ絶対的な方法はありません。アレルギーを備えたほとんどのペットは、それらの親から遺伝するアレルゲンに応じてアレルゲン特有の特異的IgEを発する傾向にあります。アレルギーをコントロールすることはできるが、防ぐことは不可能なのです。最良のコントロールは不快なアレルゲン回避をすることです。
例えばあなたのペットがノミに対してアレルギーの場合、ノミからの攻撃を防ぐのが良いでしょう。しかし、カビやダニのようなアレルゲンを回避することは事実上不可能といえます。
長年にわたる不快なアレルゲンへの継続的な接触により、アレルギーの症状が顕著になります。
典型的なアレルギーのペットは、かかり始めの最初の一年や、比較的安定しているとき、細かいあま噛みやひとくち噛みをしだします。不快なアレルゲンへ繰り返し接触することで、ペットは不快感の継続期間が長くなるようになり、より顕著な症状を表す事になるのです。
アレルギーにかかりやすいのはいつ?
原因となるようなアレルゲンが存在する場合は常に、アレルギーが生じます。
ハウスダスト・ダニあるいは胞子のような一般的なアレルゲンは、一年中存在しアレルギーの兆候を発生させることになります。
一方、植物によるアレルギーは暖かい数ヵ月の受粉期間に発生しがちです。
食物アレルギーは単独で生じるかもしれませんし、又、全面的なアレルギー症状を起こす構成要素となることもあります。アレルギーの複雑さゆえに、患者の病歴、身体検査などを組み合わせて、ペットのアレルギー症状を診断することが重要です。
対処療法は?
アレルギーを治療するためには多くの方法があり、それら数々の異なる組み合わせがあります。
○アレルギー症状が穏やかな場合
原因となるアレルゲンとの接触を断つ方法と症状をコントロールする投薬療法により治療が行われる事があります。
○重病なアレルギーを発症している場合
ペットや、一年中アレルギーを発症しているペットでは、特定の免疫療法(アレルギー注射)が必要かもしれません。ある薬物治療の使用が長引くような場合(特にステロイド等の場合)痒みを抑えるのに免疫療法がしばしば推奨されます。
しかしペットの寿命を縮めるような事や、ペットの体調を悪くする重大な副作用を生み出すこともありますので、ペットのかかりつけの動物病院で治療法について相談して下さい。
血液検査によるアレルギー検査について
血液中のアレルギー抗体を検査する方法が幾つか開発されています。この検査は、検査に先立ち既に投与されている内服を注視する必要がありません。(しかし、過去において、減感作寮法を行った動物ではこの検査は出来ません)また現在では、スキンテスト(皮内反応検査)と比較的良好な相関性が認められています。したがって、大まかにどのようなアレルギーを動物が持っているかの目安としては非常に有益です。当院では、96種類のアレルゲンに対する抗体の有無をこの検査によって検出し、日常のコントロールの指標と致します。食物に対しての検査も結果として示されますが、この検査による食物アレルギーの判断は絶対的ではなく、あくまで目安です。アトピーや食物アレルギーが疑える動物では、必ず「除去食試験」を併用する必要があります。費用は動物病院によってまちまちですが、おおよそ平均で25、000円位で、10日ほどで結果が判明します。
治療の効果は?
治療が成功するかどうかは、ペットの健康状態ふまえた上で、いくつかの要因により決まります。
○一般的には・・・
(1) 生活環境にあるアレルゲンから回避するか接触を抑える。
(2) 症状をコントロールするために推奨された投薬療法を行う。
(3) 疾病初期において症状を引き起こすアレルゲンを特定し、アレルギー免疫療法に引き継ぐ。
(1)(2)(3)の治療の組み合わせの結果、大多数のペットのアレルギー治療は成功します。
貴方の可愛い家族達(犬・猫)がアレルギーではないかと疑問に思う場合は、かかりつけの動物病院にご相談ください。
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